長崎県五島市富江町に4月29日、「島の記憶をアートで記録する」をコンセプトにした「てとば美術館」がオープンした。開館記念展として、現代美術家・中村菜都子さんの個展「島の記憶」(5月31日まで)が始まり、五島に息づく物語をアートで描き出している。
美術館を運営するのは、カフェやブライダル事業を手がける「te to ba」(村野麻梨絵代表)。かつて写真館や書道教室として親しまれた建物を改装。木のぬくもりを生かした内装が、訪れる人を温かく迎える。今後、五島に滞在して制作したアーティストの作品を随時展示する。
記念展では、中村さんが祖母の故郷である平戸や五島列島から着想を得た版画約20点を展示。幅1・2メートル、長さ7・2メートルの連作「島の記憶」「旅の小舟」は、広大な海を背景に、折り紙の船に海岸の石を乗せ、外海から五島にたどり着く潜伏キリシタンの姿を見立てて表現。同町に伝わる念仏踊り「オネオンデ」など、土地に根付く文化を描いた作品も並ぶ。
開館に先立ち、4月28日に開かれたレセプションで村野代表は「五島を訪れたアーティストが感じたことを作品にし、それをまた誰かが受け取ってくれる。そんな小さな循環を皆さんと一緒につくっていきたい」とあいさつ。来賓の出口太市長は「市民や訪れる方々にとって特別な場所となり、富江町の新たなシンボルとなることを期待したい」と祝辞を述べた。
美術館を運営するのは、カフェやブライダル事業を手がける「te to ba」(村野麻梨絵代表)。かつて写真館や書道教室として親しまれた建物を改装。木のぬくもりを生かした内装が、訪れる人を温かく迎える。今後、五島に滞在して制作したアーティストの作品を随時展示する。
記念展では、中村さんが祖母の故郷である平戸や五島列島から着想を得た版画約20点を展示。幅1・2メートル、長さ7・2メートルの連作「島の記憶」「旅の小舟」は、広大な海を背景に、折り紙の船に海岸の石を乗せ、外海から五島にたどり着く潜伏キリシタンの姿を見立てて表現。同町に伝わる念仏踊り「オネオンデ」など、土地に根付く文化を描いた作品も並ぶ。
開館に先立ち、4月28日に開かれたレセプションで村野代表は「五島を訪れたアーティストが感じたことを作品にし、それをまた誰かが受け取ってくれる。そんな小さな循環を皆さんと一緒につくっていきたい」とあいさつ。来賓の出口太市長は「市民や訪れる方々にとって特別な場所となり、富江町の新たなシンボルとなることを期待したい」と祝辞を述べた。