全農、落札の備蓄米出荷は24% スーパーに届くまでに2~3週間

共同通信 2025/04/25 [19:33] 公開

備蓄米受け渡しの流れ

備蓄米受け渡しの流れ

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 全国農業協同組合連合会(JA全農)は25日、落札した政府備蓄米約19万9千トンのうち、卸売業者に出荷したのは24日時点で24%(約4万7千トン)だったと発表した。これまでに落札した全量を卸売業者に売り渡し終えるのは、早くても6月中になる見通し。卸売業者がJA全農に注文してからスーパーや外食事業者などに届くまでには、おおよそ2~3週間かかるとしている。

 出荷済みを含めて売り渡しのめどが立っている備蓄米は計約13万1600トンとなっている。一方、残りの7万トン弱はまだ注文が入っていない。卸売業者の受け入れ量に限りがあることなどが要因とみられる。

 卸売業者はこれまで扱っていなかった備蓄米を精米工場などで新たに処理するため、時間がかかっているという。徐々に注文から出荷までのスピードは速くなっており、処理工程の短縮を急ぐ。

 JA全農が落札した約19万9千トンは、農林水産省が3月に実施した2回の入札で確保した分。農水省は3月末時点で放出量の約3%が卸売業者に渡ったと発表していた。