年末商戦がピーク! お歳暮は苦戦、クリスマス商品やおせちは…百貨店や商業施設の今 長崎

長崎新聞 2024/12/19 [11:20] 公開

お歳暮を選ぶ買い物客=長崎市、浜屋百貨店

お歳暮を選ぶ買い物客=長崎市、浜屋百貨店

  • お歳暮を選ぶ買い物客=長崎市、浜屋百貨店
  • おもちゃは野球盤などのボードゲームが人気=長崎市茂里町、おもちゃのあおきみらい長崎ココウォーク店
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2024年も残りわずかとなり、クリスマスや正月を見据えた年末商戦がピークを迎えている。お歳暮は習慣の薄れや物価高が影響し、低迷が続く一方、おせち需要は例年通り。クリスマスは世代を超えて遊べるボードゲームの売れ行きがいい。長崎県内の各商業施設や百貨店はバリエーションに富んだ商品を並べて客を迎えている。

 浜屋百貨店(長崎市浜町)のお歳暮は県産品の組み合わせが選べる「オリジナルギフト」で独自色を出す。全体では洋菓子の売れ行きが良く、ビールは例年通り好調。麺類や菓子などの県産品も引き合いが強い。「自宅用」として楽しめる「ごほうびギフト」も充実させた。おせちは地元の名店やホテルの商品が売れている。担当者は「安心感があるのではないか」と分析する。
 ゆめタウン夢彩都(同市元船町)では最大9連休となる年末年始で外出需要が高まるとみて、少人数用のおせちを充実させた。お歳暮は苦戦を強いられている。物価高による節約志向で「贈り先の厳選」が進み、企業の経費削減も影響。一方で油や洗剤などの日用品は順調という。テナント全体では気温が下がり始めた11月末ごろから「消費者の財布のひもがゆるくなってきた」と松本淳支配人。クリスマスケーキは例年通り注文が入っている。
 アミュプラザ長崎(同市尾上町)では、食品を販売する本館1階の各店舗が「集まる機会」の増加を見据え、和洋中のオードブルやすしの詰め合わせなどの準備を本格化。クリスマスケーキやチキンなど限定商品の稼働もピークを迎えている。クリスマス関連では複数の化粧品をセットにしたコフレやフレグランスなど理美容品が好調。厄年を迎える家族などへのアクセサリー需要も高い。クリスマスマルシェなど「体験」を提供するイベントも打ち出し、さらなる集客を狙う。
 佐世保市大塔町に本社を置くおもちゃのあおきでは、世代を超えて楽しめる野球盤などのボードゲームが売れ筋。自宅にいる機会が増えたコロナ禍以降、家族で遊べるおもちゃが選ばれる傾向にあるという。バットやグラブなどの野球関連グッズは大好評。米大リーグの「大谷効果」で売り上げは例年の4、5倍を見込む。女の子には、プログラミングなどが学べるノートパソコンなど勉強要素のある電子玩具が売れている。シルバニアファミリーも根強い人気が続いている。