帝国データバンクは30日、2025年で値上がりする食品の品目数が、累計で1万4409品目となり、前年実績の1万2520品目を超えたと発表した。食品各社が既に発表した10月までの値上げ品目を集計した。原材料価格の高騰や人手不足に伴う人件費の増加が響き、値上げの勢いは増している。
分野別では、カレールーやだし製品中心の「調味料」が4904品目と最も多く、冷凍食品やパックご飯を含めた「加工食品」、ビールなどの「酒類・飲料」と続いた。
帝国データバンクは、最近ではエネルギーコスト由来の値上げが急増し「要因の多様化が一層進んでいる」と指摘した。プラスチック容器など包装資材の値上げ圧力も強く、今夏以降も価格改定の動きは続くとみている。25年累計では最大2万品目の値上げを予想するが、ラッシュが本格化した22年実績の2万5768品目に並ぶ水準に達する可能性もあるという。
25年5月に値上げが予定されているのは478品目だ。ハムやソーセージなどの「加工食品」、香辛料を中心とした「調味料」が目立った。