太陽光発電を製氷に活用 平戸・田平港で竣工式 冷蔵倉庫大手ヨコレイ

長崎新聞 2024/08/02 [11:05] 公開

荷さばき施設の屋根に設置された太陽光パネルの一部、右奥は製氷工場=平戸市、田平港

荷さばき施設の屋根に設置された太陽光パネルの一部、右奥は製氷工場=平戸市、田平港

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冷蔵倉庫業大手ヨコレイ(横浜市)が、長崎県平戸市田平町の田平港にある「シーサイドエリア荷さばき施設」の屋根に設置を進めていた太陽光発電システムが完成。近くの同社製氷工場「平戸アイスファクトリー」で1日、竣工(しゅんこう)式があった。発電した電気は同工場で活用される。
 整備は持続可能な開発目標(SDGs)推進や経費削減などが目的。同施設の屋根約2100平方メートルにパネル266枚を設置。製氷工場にケーブルで直接送電する。年間推定発電量は約17万キロワットで工場の使用電力の約17%を賄う。二酸化炭素(CO2)削減効果は年間約6万6千キログラムを見込む。総工費は約6千万円。
 荷さばき施設を所有する市の許可を得て、指定管理者の平戸魚市(坂田宗昭社長)と賃貸契約を結び、今年6月から整備していた。休業日に発電した余剰電力は売電するが、年内をめどに蓄電池の設置も計画している。
 式には関係者約30人が出席。古瀬健児社長は「この設備を生かして地元の発展に少しでも貢献したい」とあいさつ。吉川俊雄会長らが装置のスイッチを押した。