若い世代に選ばれる相浦へ 地元団体が佐世保市に提案 広大な農地など再整備を 長崎

長崎新聞 2024/09/17 [11:44] 公開

広大な農地の利活用が課題となっている=佐世保市(2020年10月、小型無人機ドローン「空彩4号」で撮影)

広大な農地の利活用が課題となっている=佐世保市(2020年10月、小型無人機ドローン「空彩4号」で撮影)

  • 広大な農地の利活用が課題となっている=佐世保市(2020年10月、小型無人機ドローン「空彩4号」で撮影)
  • 宮島市長にまちづくり構想を提案する浦代表理事(中央左)ら=佐世保市役所
大きい写真を見る
佐世保市相浦地区の地元有志らでつくる「相浦未来まちパートナーズ」などが、将来的なまちづくりの構想をまとめた。昨年11月から検討を重ねており、地区の中心部にある広大な農地や老朽化する市総合グラウンドの再整備を契機とした新たなまちづくりを市に提案。若者や子育て世代に選ばれるまちを目指す。
 大学などがある同地区の総合グラウンドは老朽化が進み、最も古い施設は整備から半世紀以上過ぎている。その前面には担い手の高齢化などにより利活用が進まない農地があり課題が顕在化しているという。
 宮島大典市長が選挙公約に「スポーツや文教機能を生かした相浦地域の複合開発を推進」と掲げたこともあり、構想の策定に着手。昨年11月以降約20回の作業部会を重ね地域住民の声を反映。民間事業者からの意見、提案も踏まえてまとめた。
 構想では、土地の用途変更をした上で同地区の中心部の土地利用を見直し、「農業振興」「食育・子育て支援」など六つの方向性を設定。民間企業のアイデアも取り入れながら現在の総合グラウンドの一部で多世代の憩いの場の創出や、現在の農地の場所に総合グラウンドの一部の機能を移転、新築することを提案している。定住人口、交流人口増につなげるため先進農業の企業誘致、体験農園など体験型の機能整備、米軍や自衛隊との交流につながる施設整備も案として挙げた。
 パートナーズと相浦地区自治協議会、相浦土地改良区のメンバーらが4日、市役所を訪問。パートナーズの浦芳郎代表理事は「明るいまちづくりに一歩でも進めることを願って構想をまとめた」と内容を説明した。市は現在、スポーツ施設の再編を検討しており、宮島市長は「構想を一つの糧にさせていただく。地域、地権者の方々とも力を結集し、まちづくりを進めていくスタートだと思っている」と述べた。