JR九州 長崎県内路線で輸送密度が増加 江北-諫早区間は7割減…2023年度利用状況

長崎新聞 2024/08/21 [11:45] 公開

県内路線・区間別の利用状況

県内路線・区間別の利用状況

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JR九州は20日、2023年度の路線・区間別の利用状況を公表した。1キロ当たりの1日平均乗客数(輸送密度)は、西九州新幹線と在来線の長崎、佐世保、大村3路線で前年度を上回った。一方、西九州新幹線開業に伴い並行在来線となった江北-諫早は前年度比7割減となった。
 西九州新幹線(武雄温泉-長崎)の輸送密度は6239人。前年度比6・1%増えた。旅客運輸収入は48億9100万円だった。
 長崎線全体(鳥栖-長崎)は前年度比1・3%増の9420人、旅客運輸収入は79億4400万円だった。このうち江北-諫早は70・5%減の908人、諫早-長崎も13・7%減の9601人だった。JR九州は新幹線の利用に移ったとみている。喜々津-浦上は6・7%増の4182人。佐世保線は31・0%増の7313人で、新型コロナウイルス禍前の18年度(6463人)も上回った。大村線は4・9%増の4203人。
 JR九州全体では、比較できる58区間のうち54区間で前年度を上回った。同社が収支を公表している輸送密度2千人未満(長期運休がある区間を除く)は18区間あり、計約55億円の赤字だった。上下分離方式の江北-諫早は他の区間とは運営方式が異なるとして公表対象とせず、本県関係の区間は18区間の中に含まれていない。
 23年度の駅別乗車人員の上位300駅も公表。本県トップは16位の長崎駅で、前年度18位から上昇。新大村駅は222位から198位に上がった。