スイス・ジュネーブの国連欧州本部を訪ね、9万6千筆余りの核兵器廃絶署名を提出した第27代高校生平和大使が24日、長崎市内で帰国報告会を開いた。軍縮会議の傍聴や各国代表との意見交換を通じ、核廃絶や不戦の実現が程遠い実情を痛感したメンバー。それでも「核なき世界」の理念を共有し、意見が異なる相手とも地道に「対話」を続ける決意を表明した。
第27代は17都道府県から選出された計23人(本県2人)。体調不良の1人を除く22人が18~23日の日程で渡欧し、現地のシンクタンク「ジュネーブ安全保障政策センター」と「国連軍縮研究所」も初めて訪ねた。各訪問先には、五島市の藤原良子さんが制作した千羽鶴計1万羽を届けた。
署名の目録は国連軍縮部ジュネーブ事務所のレジンバル所長に提出した。意見交換で、平和大使が世界の対立や紛争をなくす方策を尋ねると、所長は「対話を止めては何も解決しない。対話により希望が生み出され、解決策が見いだせる」と返答。さらに被爆の実相を強く訴えるためには「どのような世界を望むかというビジョンをしっかりと決め、人々と共有することが何よりも大切」とのアドバイスも受けたという。
報告会で一人一人が気付きや感想を発表。県立長崎東高2年の津田凜さん(16)は、核保有国フランスや核抑止力に頼る日韓の外交官らと意見を交わし、「国によって平和に対するそれぞれの立場や考えがあり、異なる視点から見る大切さを学んだ」。その上で「若い世代に『同じ過ちを二度と繰り返さない』という思いが、自然と湧いてくるような平和教育を続けたい」と意気込みを語った。
県立長崎西高2年の大原悠佳さん(17)は「これからも被爆者や戦争体験者と対話し、その思いをより多くの人の心に残す方法を考えながら、核も戦争もない持続的な平和をつくっていきたい」と語った。
第27代は17都道府県から選出された計23人(本県2人)。体調不良の1人を除く22人が18~23日の日程で渡欧し、現地のシンクタンク「ジュネーブ安全保障政策センター」と「国連軍縮研究所」も初めて訪ねた。各訪問先には、五島市の藤原良子さんが制作した千羽鶴計1万羽を届けた。
署名の目録は国連軍縮部ジュネーブ事務所のレジンバル所長に提出した。意見交換で、平和大使が世界の対立や紛争をなくす方策を尋ねると、所長は「対話を止めては何も解決しない。対話により希望が生み出され、解決策が見いだせる」と返答。さらに被爆の実相を強く訴えるためには「どのような世界を望むかというビジョンをしっかりと決め、人々と共有することが何よりも大切」とのアドバイスも受けたという。
報告会で一人一人が気付きや感想を発表。県立長崎東高2年の津田凜さん(16)は、核保有国フランスや核抑止力に頼る日韓の外交官らと意見を交わし、「国によって平和に対するそれぞれの立場や考えがあり、異なる視点から見る大切さを学んだ」。その上で「若い世代に『同じ過ちを二度と繰り返さない』という思いが、自然と湧いてくるような平和教育を続けたい」と意気込みを語った。
県立長崎西高2年の大原悠佳さん(17)は「これからも被爆者や戦争体験者と対話し、その思いをより多くの人の心に残す方法を考えながら、核も戦争もない持続的な平和をつくっていきたい」と語った。