富山県水産研究所は21日、「富山湾の宝石」と呼ばれるシロエビや、ベニズワイガニの昨年の漁獲量が、記録の残る1985年以降で最低だったと明らかにした。能登半島地震の水産被害に関する研究報告会で説明した。地震による海中環境の変化が原因とみられる。
研究所によると、24年の漁獲量はシロエビが193トンで前年比35%、ベニズワイガニが230トンで同80%にとどまった。富山湾で地震が原因とみられる海底地滑りが約50カ所で発生し、漁具が流出したり、堆積物が巻き上げられたりしたことで、海中の有害物質量が増えた影響とみられる。
シロエビ漁は4~11月に行われる。