シベリア抑留の遺骨返還 80年ぶりに家族の元へ

共同通信 2025/03/27 [18:00] 公開

父西宝蔵さん(写真)の遺骨を手にする長男庸夫さん=27日午後、神奈川県座間市

父西宝蔵さん(写真)の遺骨を手にする長男庸夫さん=27日午後、神奈川県座間市

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 戦後、旧ソ連のシベリア抑留中に29歳で死亡した旧日本軍上等兵の西宝蔵さんの遺骨が27日、神奈川県座間市の家族に引き渡された。県職員から遺骨を受け取った長男庸夫さん(81)は「奇跡のよう」と80年ぶりの再会に喜びをかみしめた。

 県によると、宝蔵さんは歩兵第247連隊に所属していた。1945年11月、ハバロフスク地方ムリー地区の収容所内にある病院で病死したとの記録が残っている。

 旧ソ連から日本政府に提供された名簿によると、病院の埋葬地には抑留中に死亡した60人が埋葬された。政府の遺骨収集派遣団が2016年9月と17年7月に54柱の遺骨を収容した。