戦後、旧ソ連のシベリア抑留中に29歳で死亡した旧日本軍上等兵の西宝蔵さんの遺骨が27日、神奈川県座間市の家族に引き渡された。県職員から遺骨を受け取った長男庸夫さん(81)は「奇跡のよう」と80年ぶりの再会に喜びをかみしめた。
県によると、宝蔵さんは歩兵第247連隊に所属していた。1945年11月、ハバロフスク地方ムリー地区の収容所内にある病院で病死したとの記録が残っている。
旧ソ連から日本政府に提供された名簿によると、病院の埋葬地には抑留中に死亡した60人が埋葬された。政府の遺骨収集派遣団が2016年9月と17年7月に54柱の遺骨を収容した。