フジHD、赤字転落の見通し 金光社長ら、6月退任へ

共同通信 2025/04/30 [21:19] 公開

総務省に再発防止策の具体的内容を報告するフジ・メディア・ホールディングスの金光修社長(中央)。左はフジテレビの清水賢治社長=30日午後、総務省

総務省に再発防止策の具体的内容を報告するフジ・メディア・ホールディングスの金光修社長(中央)。左はフジテレビの清水賢治社長=30日午後、総務省

  • 総務省に再発防止策の具体的内容を報告するフジ・メディア・ホールディングスの金光修社長(中央)。左はフジテレビの清水賢治社長=30日午後、総務省
  • フジテレビ=東京都港区台場
  • 報道陣の取材に応じるフジ・メディア・ホールディングスの金光修社長=30日午後、東京都港区
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 元タレント中居正広氏の性暴力に端を発するフジテレビの問題で、親会社のフジ・メディア・ホールディングス(HD)は30日、2025年3月期連結決算の純損益が201億円の赤字に転落する見通しを発表した。3月に示した経営体制案は方針転換を余儀なくされ、金光修社長ら取締役4人が6月に退任する人事も公表。看板のバラエティー部門を再編するなど組織改革も示し総務省に報告した。

 通期で純損益が赤字となるのは09年3月期に「認定放送持ち株会社」に移行して以来初めて。中居氏の問題で多くの企業がCMを差し止めたことに加え、本社ビルや放送設備の価値下落に伴う損失の計上が響いた。1月30日時点では98億円の黒字を見込んでいた。

 大株主の米投資ファンドのダルトン・インベストメンツから、金光氏らが交代を求められていた経緯がある。

 総務省への報告には、「楽しくなければテレビじゃない」というモットーを過度に重視してきた風土から脱却し、編成局、バラエティ制作局など制作部門の組織を解体・再編してアナウンス室は独立させるといった内容を盛り込んだ。