2024年の築城400年を控え、外装改修工事が進む島原城天守閣(長崎県島原市城内1丁目)の一対のしゃちほこが4日、約60年にわたった役目を終え、地上に降ろされた。来年2月末に改修を終え、新たなしゃちほこが据え付けられる。
しゃちほこは想像上の生き物「鯱(しゃち)」をかたどった飾り。鯱は火事の際、口から水を吐き出し消すという伝説があり、火よけの守り神として城郭などの屋根に載せられるようになった。
島原城は1964年に高さ約33メートルの天守閣を復元。瓦色のしゃちほこは高さ約1.8メートル、重さ約300キロあり、雲仙・普賢岳噴火災害に見舞われるなどした城下を半世紀以上、見守ってきた。
撤去後の活用法は検討中。市しまばら観光課の担当者は「歴史あるものなので何かしらの形で展示できないか協議したい」と話す。
城下見守り60年 島原城の「しゃちほこ」 改修工事で撤去
長崎新聞 2022/11/05 [12:00] 公開