対馬の空に舞う野鳥「アカハラダカ」 渡りシーズン9月下旬まで

2022/09/23 [11:30] 公開

木にとまったアカハラダカ。腹の部分がほんのりと赤い(正島さん提供)

 越冬地の東南アジアに向かう、野鳥アカハラダカの渡りのシーズンを迎え、長崎県対馬市厳原町の内山峠展望台では愛好家らが秋空を舞う野鳥の姿を楽しんでいる。
 アカハラダカは体長30センチほどの小型のワシタカ科。春から夏にかけ朝鮮半島や中国などで繁殖する。対馬南部の内山峠は上昇気流に乗って飛びやすいため、海を渡る前の中継地点になっている。
 連日、展望台で観察している対馬野鳥の会(貞光隆志会長)によると、今年は20日までに約2万4000羽の通過が確認された。天候不順が多く、例年に比べ確認できた数は少ないという。
 アカハラダカの渡りを観察できるのは、9月下旬までの見通し。約20年間、観察を続ける同会の正島和幸さん(81)は「対馬でないと、ここまで多くのアカハラダカは観察できない。楽しいので、自分が元気なうちは観察を続けたい」と話した。