レジャーでお出かけが増えるこの季節、もし川や海で溺れている人を見つけたら…。海上保安庁は緊急用の118番に通報を呼びかけている。海に親しむ人はご存じでも、一般的にはよく知られていない▲時報は117番。天気予報は177番。発信側の電話番号を通知しない時は「いやよ」の語呂合わせで、相手の番号の前に「184」…。やや懐かしい響きがある▲今は時刻も、時間ごとの天気予報もスマートフォンで分かる。ピッ、ピッ、ピー。時計を合わせるのに聞いた時報の音をもう何年、耳にしていないだろう。非通知の電話を怪しんで、受けない人は多い▲3桁の電話サービスにも“盛衰”がある。電話番号を案内する「104番」が終了する方向だという。番号ならばインターネットですぐに調べられる。役割を終えたらしい▲117番、177番、104番と「電話で調べる」営みから、人々は次第に遠ざかる。店や企業の連絡先を載せた紙の「タウンページ」も廃止されるという▲8月からは、急な病気やけがで救急車を呼ぶべきか迷った時の電話相談窓口「♯7119」の運用が本県でも始まる。♯は「シャープ」で「シャープな119番」…と、語呂合わせの出来栄えはともかく、「電話で危急を知らせる」役割の方はますます重みを増している。(徹)
「104番」終了へ
長崎新聞 2024/07/20 [10:00] 公開