皆藤製作所長崎工場が竣工 リチウムイオン電池などの製造装置メーカー 雇用増、増設にも意欲

長崎新聞 2025/02/21 [10:30] 公開

竣工した皆藤製作所長崎工場=長崎市田中町

竣工した皆藤製作所長崎工場=長崎市田中町

  • 竣工した皆藤製作所長崎工場=長崎市田中町
  • 皆藤製作所長崎工場の内部
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リチウムイオン電池などの製造装置メーカー、皆藤製作所(滋賀県草津市)の長崎工場の竣工式が20日、長崎市田中町の現地であった。5年間で35人を雇用する計画だが、皆藤公輔社長は「フル操業となれば60~80人が必要になる」と見込み、第2期工場建設にも意欲を示した。
 第1期工場は本社工場と瀬田工場(大津市)に続く拠点となる。鉄骨2階建て約1万675平方メートル。投資額約35億円。今年夏ごろ操業を開始し、2026年以降本格的な量産に入る。皆藤氏によると、長崎工場稼働により、生産量は現在の2倍以上になるという。
 卸団地に隣接する「市田中町企業立地用地」内の敷地面積約2万2400平方メートルに建設した。うち北側半分が第2期工場用スペースで、皆藤氏は「今後、市場の状況をみて(着工するか)判断する」としている。
 鈴木史朗市長らがテープカット。皆藤氏はトランプ米政権の関税強化策などを踏まえ、「電気自動車(EV)市場は少しトーンダウンしているが、今までの急激な加速が戻っただけ。脱炭素は大きな流れであり、市場のニーズはまだまだ高い。ここでしかできない高性能、高品質、安全なものづくりに長崎の皆さんと一緒に取り組む」とあいさつ。地元サプライヤー(供給元)の協力に期待を寄せた。
 同社は自動車やパソコン、スマートフォンなどの電子部品生産装置の開発から製造までを手がけ、海外とも取引がある。24年4月期売上高61億5千万円。従業員数137人(1月末時点)。