絶景眼下に新ジャガ収穫 南島原・早崎半島

長崎新聞 2025/05/07 [10:39] 公開

“あうんの呼吸”で収穫作業を進める小林さん夫婦。早崎瀬戸を挟んだ対岸には天草諸島を望む=南島原市口之津町

“あうんの呼吸”で収穫作業を進める小林さん夫婦。早崎瀬戸を挟んだ対岸には天草諸島を望む=南島原市口之津町

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4月中旬。取材の合間、長崎県南島原市口之津町にある早崎半島の瀬詰崎灯台付近へ立ち寄ることにした。看板の矢印に従い、車で細道に入る。段々畑の間を進み、丘陵地の上まで走ると、早崎瀬戸を眼下に望む雄大な田園風景が広がった。
 後日、再び訪れると、ちょうど新ジャガイモの収穫が始まっていた。作業をしていたのは加津佐町の農家、小林大輔さん(43)、真知子さん(46)夫婦。“あうんの呼吸”で手際良く拾い上げ、コンテナを次々に満杯にしていった。
 休憩時に話を聞いた。早崎地区は暖地で他地区より収穫時期が早いという。この地で生産を始めて20年以上。絶景は当たり前の光景となり「海を眺めるのは渦潮の時くらい」と2人は笑った。周囲に遮るものはなく、時折風が吹き抜ける。冷たい缶コーヒーをぐっと飲み干し、また畑に戻っていった。