ミャンマー大地震1カ月 長崎短期大で留学生が支援呼びかけ 教職員や友人ら募金協力

長崎新聞 2025/04/30 [11:40] 公開

募金を呼びかけるミャンマー人留学生=佐世保市椎木町、長崎短期大

募金を呼びかけるミャンマー人留学生=佐世保市椎木町、長崎短期大

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ミャンマー中部を震源とする大地震の発生から1カ月となった28日、長年関係が深い佐世保市椎木町の長崎短期大(安部恵美子学長、409人)で、同国を支援する募金活動があった。ミャンマー人留学生が寄付を呼びかけ、学生らが応えた。
 同短大では20年以上前から同国の留学生を受け入れてきた。現在58人が在学し、留学生の出身国として最も多い。地震発生後は3日間かけて在学生や新入生の無事を確認。被害が分かるにつれ教職員や生徒から声が上がり、入学式で急きょ募金を実施。その後「赤十字ボランティア部」が週2回寄付を募った。
 ミン・トェ・ナインさん(20)=2年=は発生時、同国内の友人と通話中だった。友人が外に飛び出す様子を聞き、すぐに家族に連絡、無事と分かった。内戦の影響で電気の使用制限があったが、地震後はより厳しくなり、断水や物価高騰も起きている。父からは「しばらく帰ってこないで」と言われた。募金活動を通して「母国が困っているときに日本から手伝えてうれしい」と感じている。
 部長のティッ・テェッ・ダァー・テェッ・ズイン(通称ロージー)さん(23)は、教職員や友人、アルバイト先の同僚から声をかけられた。「周りの人が心配してくれて、ミャンマーのことを考えてくれている。その心がありがたい」と胸に手を当てた。
 28日の昼休み、ロージーさん、トェさん、1年のカウン・セッ・パイさん(22)が募金箱を持って学内を歩いた。学生らが「頑張って」と声をかけながら寄付し、15分間で1万8062円が集まった。先週入部したパイさんは「協力してくれた人たちには本当に感謝している。私もミャンマーのため頑張って勉強したい」と話した。
 募金活動は同日が最終日。顧問で学生支援課の木寺友紀係長は「通常の募金に比べ集まり方が全然違った。大変な思いをする現地の人の役に立てば」と語った。集まった募金は日本赤十字社の「2025年ミャンマー地震救援金」に寄付する。