九州新幹線長崎ルートの未着工区間(新鳥栖-武雄温泉)の整備方式を巡り、与党検討委員会は30日、東京都内で長崎、佐賀両県などの意見を聴取した。本県がフル規格での整備は「待ったなし」と訴えた一方、佐賀県はフル規格に変更するには両県とJR九州の地元3者で「新たな合意形成」が必要と主張した。
大村市長らから聴取した24日の初回に続き、30日は大石賢吾知事と佐賀県の南里隆副知事のほか、鈴木史朗長崎市長、森拓二郎県商工会議所連合会長、古宮洋二JR九州社長が出席。非公開で開いた。
関係者によると、本県側はフル規格整備により関西圏からのインバウンド(訪日客)取り込みなどを期待するとした。新幹線と在来線を直通運転できるフリーゲージトレイン(軌間可変電車)の導入を国が断念した経緯から、整備の際の地方負担軽減も求めた。
佐賀県は新鳥栖-武雄温泉について「在来線を利用する」という合意しかないと強調。ただ、今後も本県、JR九州との3者協議や、国との「幅広い協議」は続ける姿勢を示した。
会合後、報道陣の取材に応じた大石知事は「一日も早く全線フル規格で全国の新幹線ネットワークにつながることが重要」と説明。地方負担については「国を交えた協議が必要」と述べた。
南里副知事は、フル規格で恩恵を受けるのは主に本県だと指摘。多額の負担が生じるとして、「簡単にはいかない。新しい合意形成が必要だ」と語った。国との「幅広い協議」は来月にも開く方向とした。
鈴木市長は会合で、フル規格整備により長崎・広島が観光でも連携する「平和の新幹線」を提唱。森会長は長崎、佐賀、福岡3県で一体的な経済発展を目指すメガリージョン構想に言及した。古宮社長は佐賀駅を通るルートでの全線開業を改めて求めた。
会合後、検討委の森山裕委員長は整備方針について「地元での3者協議や国が入った協議などを続けながら方向性を見いだしていきたい」と述べた。
大村市長らから聴取した24日の初回に続き、30日は大石賢吾知事と佐賀県の南里隆副知事のほか、鈴木史朗長崎市長、森拓二郎県商工会議所連合会長、古宮洋二JR九州社長が出席。非公開で開いた。
関係者によると、本県側はフル規格整備により関西圏からのインバウンド(訪日客)取り込みなどを期待するとした。新幹線と在来線を直通運転できるフリーゲージトレイン(軌間可変電車)の導入を国が断念した経緯から、整備の際の地方負担軽減も求めた。
佐賀県は新鳥栖-武雄温泉について「在来線を利用する」という合意しかないと強調。ただ、今後も本県、JR九州との3者協議や、国との「幅広い協議」は続ける姿勢を示した。
会合後、報道陣の取材に応じた大石知事は「一日も早く全線フル規格で全国の新幹線ネットワークにつながることが重要」と説明。地方負担については「国を交えた協議が必要」と述べた。
南里副知事は、フル規格で恩恵を受けるのは主に本県だと指摘。多額の負担が生じるとして、「簡単にはいかない。新しい合意形成が必要だ」と語った。国との「幅広い協議」は来月にも開く方向とした。
鈴木市長は会合で、フル規格整備により長崎・広島が観光でも連携する「平和の新幹線」を提唱。森会長は長崎、佐賀、福岡3県で一体的な経済発展を目指すメガリージョン構想に言及した。古宮社長は佐賀駅を通るルートでの全線開業を改めて求めた。
会合後、検討委の森山裕委員長は整備方針について「地元での3者協議や国が入った協議などを続けながら方向性を見いだしていきたい」と述べた。