長崎県内「あびき」注意 11~14日、26日~来月1日に大潮 過去には家屋の浸水も

長崎新聞 2025/02/10 [11:00] 公開

春にかけて、海面が数十分周期で昇降を繰り返す「あびき」(副振動)が長崎県内で発生しやすくなる。2日には長崎市宝町で浸水被害があった。長崎地方気象台は「大きなあびきが発生すると、低地の浸水や係留している船舶の流失など被害の恐れがある」と注意を呼びかけている。
 同気象台によると、あびきは東シナ海上の気象の乱れで引き起こされる気圧の急変が原因とされる。長崎港は西に開いた特有の地形で、海面の上下動が大きくなりやすい。大潮の満潮時とあびきの発生が重なると、小さな振幅でも浸水などの被害が発生する恐れがあるという。
 2019年3月には、大潮の満潮時と重なり長崎市中心部などで家屋が浸水。道路や線路も冠水し、JR長崎線が運休するなどの影響が出た。
 長崎港の今後の大潮期間は11~14日と26日~3月1日。同気象台は、潮位情報や高潮警報・注意報を確認するよう促している。