石川県輪島市で1日、能登半島地震の発生後から被災者の入浴支援を行ってきた仮設風呂「飛騨高山の湯」の閉所式が行われた。運営団体によると、延べ10万人以上が利用したという。被災した住民が中心のスタッフら約20人が集まり、設備の解体を行った。
地震から2週間後の昨年1月15日に同市門前町の避難所に設置。以来、市の要請も受け市内4カ所に広がった。避難所からの利用者がいなくなったことで閉所を決めた。
運営するNPO法人「Vネット」(岐阜県高山市)の川上哲也理事長(61)は「お風呂に入れることは大きい。開設直後には涙を流してくれる方や、風呂の中で抱き合って喜んだという方もいた」と振り返った。