認知症予防体操など発表 五島の高校生 カット食材販売、提案も

2021/02/04 [11:18] 公開

高齢者施設での実習を通じて学んだ認知症予防レクリエーションを実演する生徒たち=五島海陽高

 長崎県五島市坂の上1丁目の県立五島海陽高(古川賢一郎校長)は1月29日、1年間の学習成果を発表する「海陽発表会」を開催した。生徒たちは高齢者向けの認知症対策の体操や、1次産業の収益向上を目指すビジネスプランなどを披露した。
 発表会は、全学年が参加し毎年開催。同校体育館であったステージ発表では、スライドを使った説明や演劇、漫才形式など工夫を凝らして発表した。
 このうち生活総合系列の3年生グループは、高齢者施設での実習や市内の高齢化率の高さを踏まえ、認知症をテーマに研究した。認知症患者と接する際には、「驚かさない」「せかさない」「プライドを傷つけない」の三つの「ない」が必要だとして、適切な声の掛け方などを劇形式で紹介。認知症予防のための体操や手遊びなども実演した。
 また情報ビジネス系列の3年生は、五島産の農水産物を全国に届けるビジネスプランを発表した。自宅ですぐに調理できるよう、あらかじめカットした野菜や肉などを詰め合わせた「ミールキット」の通信販売を提案。主婦や料理初心者がターゲットで、事業者側にも規格外の食材などが活用できるメリットがあるとした。
 このほか展示コーナーでも、1~3年生がインターンシップや地域課題研究の成果をまとめた活動報告書などが展示された。