日本初の西洋式近代病院「小島養生所」の遺構を一部保存、展示する長崎(小島)養生所跡資料館が6日、長崎市西小島1丁目に開館した。養生所の歴史や日本の近代西洋医学教育の父と言われるオランダ人医師、ポンペらの功績を紹介している。
養生所は1861(文久元)年にポンペらが開院。日本人に近代医学を教えた学校施設「医学所」が併設され、後の長崎大医学部の源流とされる。
資料館は、市立仁田佐古小新校舎の体育館棟内に併設。新校舎建設に伴い、2015~17年に実施した発掘調査で発見された遺物約50点と建物の基礎、石垣を展示している。延べ約360平方メートル。事業費は約2億2千万円。
初日は、市と長崎大の関係者約20人が視察。河野茂学長は「医学発祥の歴史が丁寧に説明されており感激した。宝がたくさんある場所だ」と感想を語った。田上富久市長は「西洋医学の源流を知る場所であり、子どもたちなどが地元の歴史を知ることができる場所でもある。新型コロナウイルスが落ち着いてから多くの人に訪れてほしい」と話した。
開館時間は午前9時~午後5時、月曜休館。入館無料。新型コロナ感染拡大防止のため、10日から28日まで閉館する。
小島養生所跡資料館が開館 石垣や遺物50点 日本医学の歴史紹介
長崎新聞 2020/04/07 [12:10] 公開