長崎南北幹線道路、茂里町-大橋付近 「市民プール側」ルートに

2020/03/18 [14:00] 公開

ルート案の詳細

 長崎市と西彼時津町を結ぶ地域高規格道路「長崎南北幹線道路」(約16キロ)の未整備区間約7キロのルート選定委員会は17日、県庁で第3回会合を開き、大まかなルートを結論付けた。前回判断を先送りした茂里町-大橋付近については、長崎市民総合プール側を通るルートに決定した。今後県に提言し、県が詳細なルートを検討する。

 委員会は昨年9月の第1回会合で国道206号より西側を通る方針を決定。同11月の第2回会合で大橋付近-滑石付近は山側と住宅地の中間を通り、滑石付近-時津町野田郷は主にトンネルとする案を了承した。
 茂里町-大橋付近は松山町の長崎市民総合プール側を通る案と、浦上川を隔てて城山町側の市街地を通る案が示された。いずれも道路は高架橋。プール側案の事業費は約205億~225億円と高額。市街地側案は約155億~175億円と事業費は抑えられるが、多数の住宅の移転などの課題があった。
 第3回会合は冒頭を除き非公開。県都市政策課によると、事業費を精査しプール側案は約190億~215億円に減額、市街地側案は約165億~195億円に増額した。委員からは市街地側案の経済的優位性が小さいとする見方や、移転による住民の負担を懸念する意見があったという。地域や周囲の交通への影響などを考慮し、プール側案を最適と判断した。
 同委員会は早ければ年度内にも県宛てに意見書を提出する見通し。県は市民総合プールの利用者になるべく影響がないようにルートを検討するとしている。