「食と福祉、地域」の交流拠点 諫早市多良見町でスタート レストラン松新、復活させる計画も

長崎新聞 2025/03/01 [11:36] 公開

青いのぼりが目印の「つづみ団子多良見店」=諌早市多良見町

青いのぼりが目印の「つづみ団子多良見店」=諌早市多良見町

  • 青いのぼりが目印の「つづみ団子多良見店」=諌早市多良見町
  • 「つづみ団子」のイチゴ大福(手前)など人気商品
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人気の和菓子販売を通じて発達障害のある人の社会参加につなげる「食と福祉、地域」の交流拠点が1日、長崎県諫早市多良見町でスタートする。和菓子製造販売「つづみ」(同町)と就労移行支援事業所マインド(同市永昌町)が連携。さらに、つづみは4年前に閉店した「びーふ天国 レストラン松新」の屋号と味を継いだレストランを今年夏、多良見町の複合施設内に復活させる計画を進めている。

 2016年に創業したつづみは全国での移動販売で急成長し、7都府県25店舗をフランチャイズ方式で展開。交流拠点は、つづみ直営だった「つづみ団子多良見本店」(同町)をリニューアル。フランチャイズに参画したマインドが「多良見店」として引き継ぐ。
 マインドは、発達障害などがある10代~50代の利用者がパソコン技能の習得や保育士などの資格取得、高校卒業程度認定試験の受験などを目指している。
 多良見店では職業指導員が常駐し、利用者が清掃や販売実習などに携わる。店内には、イチゴ大福やあん入りみたらし団子、チョコ大福などの人気商品が並び、来店者が歓談できるスペースを設置。大村湾の海の色にちなんだブルーののぼりが目印となっている。営業時間は午前10時~午後5時(無休)。同社の横山恵美子社長・管理者は「発達障害などがある人が社会と接点を持ち、就労につなげたい」と話す。
 一方、多良見町の国道沿いにあったレストラン松新は21年に惜しまれつつ閉店。高校時代、松新でアルバイトをしていたつづみの大石将太社長(41)が同社での復活を決意。かつての料理長らの協力を得て、牛めしやハンバーグなどをそろえる予定。
 大石社長は「福祉事業所とのフランチャイズ契約は初めてで、一緒にチャレンジしたいと思った。(松新復活は)お世話になってきた地域に恩返ししたいという思い。多くの人に多良見に来てほしい」と語った。