【カイロ共同】イスラム諸国は1日、1年で最も神聖な月、ラマダン(断食月)を迎えた。約1カ月間、イスラム教徒は日中に飲食せず、宗教心を高める。昨年12月にアサド政権が崩壊したシリアもラマダン入り。同国では政権崩壊の混乱や経済苦境が続き、国外での生活を続ける難民らは早期の安定と復興を願っていた。
10万人以上のシリア難民を受け入れるエジプト。首都カイロ近郊のシリア難民が多く暮らす地区では2月28日、食材や装飾品のランプを求める人でにぎわっていた。飲食店従業員ハレドさん(25)は「アサド政権時代に希望はなかった。今年のラマダンは格別だ」と声を弾ませた。