【ニューヨーク共同】パキスタンのアフマド国連大使は2日、ニューヨークの国連本部で記者会見し、対立が深まる隣国インドとの緊張緩和に向けた国連のグテレス事務総長による仲介を受け入れると明らかにした。インドは、対立激化の発端となった係争地でのテロを巡り、パキスタンの関与を指摘しているが、アフマド氏は「根拠がない」と否定した。
パキスタンは近くインドが軍事行動に出るとの見方を示している。アフマド氏は「緊張の激化は望まない」と繰り返し、核兵器保有国である両国が、核使用のリスクを高めるような状況は想定すべきではないとけん制した。テロへの中立で独立した国際的な調査も要求した。
テロは係争地カシミール地方のインド側支配地域で4月22日に発生。国境閉鎖や貿易停止など報復措置の応酬に発展している。緊張激化を受け、グテレス氏は29日に両国に仲介を申し出た。