新たな知の拠点 誕生祝う ミライon図書館

2019/10/06 [00:11] 公開

県立・市立一体型図書館「ミライon図書館」が5日、開館。初日はオープン前から長蛇の列ができ、多くの家族連れなどでにぎわった=大村市東本町、同館

 長崎県と大村市が同市東本町に整備した県立・市立一体型図書館「ミライon図書館」と、併設する市歴史資料館が5日、開館した。正午のオープン前には開館を待ちわびた3千人以上が長蛇の列をつくり、新たな“知の拠点”の完成を祝った。

 1階の一部に市歴史資料館が入る建物は鉄骨造り6階建て、延べ床面積約1万3300平方メートル。蔵書数は約125万冊(うち開架25万冊)。収蔵能力は九州最大級の202万冊で、長崎市にあった旧県立長崎図書館の70万冊を大幅に上回る。
 市歴史資料館の所蔵資料数は約2万点。約200平方メートルの常設展示室やデジタルアート集団「チームラボ」が手掛けた映像コンテンツを楽しめるシアターなどを備える。
 関係者ら約150人が出席した記念式典で中村法道知事は「未来へつながる知の拠点として末永く愛される図書館となるよう全力を尽くす」と式辞を述べた。この後、メインエントランス前で地元の高校生が「未来を創造し、歴史と文化を継承するミライon図書館を将来にわたって支え、共につくっていく」と宣言。くす玉割りと同時に開館した。来館者は目当ての本を探したり、館内に併設されたカフェでくつろいだりするなど、思い思いの時間を過ごしていた。
 家族で来館した大村市立富の原小3年の飯田佳那子さん(9)は「絵本や小説などたくさんの本を読みたい」。父親の哲広さん(51)は「ずっと開館を楽しみにしていた。子どもにはどんどん本を読んでもらいたい」と話した。
 開館時間は午前10時~午後8時(土日祝日は午後6時まで)。毎週月曜や蔵書整理日などは休館。

開館を待ちわびる人たち。3000人以上が長蛇の列をつくった=大村市、ミライon図書館