平和祈念像 装い新た 塗装補修工事が完了

2019/03/29 [11:04] 公開

 長崎市の平和公園にある平和祈念像の19年ぶりとなる塗装補修工事が28日、完了。工事用の足場も撤去され、青銅色に“化粧直し”した姿を現した。
 経年劣化で色が落ちたり塗料が剝がれたりしたため、市は被爆75年の2020年を前に今年1月下旬、塗装工事に着手。今月上旬に塗り直しを終えた後、説明板や台座のひび割れの補修が続いていた。
 青銅製の祈念像は台座を含めた高さが13.6メートル。南島原市出身の彫刻家、故北村西望氏が制作し、1955年に完成した。長崎市は「多くの人に新しくなった祈念像を見に来てもらい、平和の願いをしていただきたい」としている。東京から家族5人で訪れた村瀬淑子さん(71)は「初めて像を見た。きれいな色が光って目を引く」と像を見上げた。
 劣化が進んでいた同公園内にある「平和の泉」の噴水ポンプやタイルの取り換え工事も、28日までに完了した。

塗装補修工事が完了した平和祈念像=長崎市、平和公園