140トンの橋桁落下 佐世保の県道、一時通行止めも…けが人なく住民安堵【15日】

長崎新聞 2025/02/17 [10:45] 公開

佐世保市三浦町の県道で、西九州自動車道の拡幅工事に使われる鉄製の橋桁が運搬車から落下。橋桁が道路をふさぎ、現場周辺は通行止めになった=15日午前9時34分撮影

佐世保市三浦町の県道で、西九州自動車道の拡幅工事に使われる鉄製の橋桁が運搬車から落下。橋桁が道路をふさぎ、現場周辺は通行止めになった=15日午前9時34分撮影

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15日午前1時15分ごろ、長崎県佐世保市三浦町の県道で、西九州自動車道の拡幅工事のために輸送されていた橋桁(全長約30メートル、重さ約140トン)が運搬車から落下。車線をふさぎ、現場一帯は塩浜交差点-新港交差点間の約200メートルにわたって両方向とも通行止めが続いた。規制は午後4時15分に解除された。けが人はいなかった。佐世保署が事故の原因を調べている。

 西日本高速道路(NEXCO西日本)は「同様の事象が発生しないよう原因究明、再発防止に努める」とし、原因究明などを優先させるため、工事を中断するとしている。

 同署によると、午前1時35分ごろ、工事関係者から、橋桁が落下し道路をふさいでいるという趣旨の110番があった。現場は4車線化工事が進められている西九州自動車道の高架下。NEXCO西日本によると、14日午後8時から平瀬交差点-青果市場交差点間を夜間通行止めにし、運搬車2台で佐世保公園近くの組み立て場所から事故現場付近の仮置き場に運んでいる途中だった。運搬車は遠隔で操作していた。

 現場は市中心部のJR佐世保駅近く。日中は交通量が多く、同署は国道へ迂回(うかい)させるなどして対応した。橋桁落下の影響で、道路の案内標識が破損。現場では工事関係者らが、横たわる橋桁を切断するなどして撤去作業を進めた。

 現場を通りかかった市内の男性(75)は「工事で扱う物は大きく重いので、事故がなければいいなと思っていた。けが人がいなくて本当によかった」と驚いた様子で話した。
 工事は西九州自動車道の佐々インターチェンジ(IC)-佐世保大塔IC間の4車線化で、佐世保市街地で橋桁を架設している。全線開通は2027年度を予定している。