いじめ 長崎県内219件増の2270件 小学校で急増 2017年度

長崎新聞 2018/10/26 [00:15] 公開

県内公立小学校の暴力行為と、いじめ認知の件数

県内公立小学校の暴力行為と、いじめ認知の件数

大きい写真を見る

 長崎県教委がまとめた国立を除く公立小中高校と特別支援学校の問題行動・不登校調査によると、2017年度に認知したいじめは前年度より219件増の2270件だった。小学校では、いじめが197件増の1582件、暴力行為は69件増の144件で、どちらも現在の方法で調査を始めた06年度以降で最も多かった。

 小学校のいじめの内容別(複数回答可)では、「冷やかしや悪口」が962件で最多。「遊ぶふりをしてたたかれた、蹴られた」が355件で続いた。小学校の暴力行為は前年度の2倍近くに急増し、児童間で78件、対教師52件だった。

 公立小中高校全体の暴力行為は426件(33件増)。不登校の児童生徒は1788人(108人増)。いじめ防止対策推進法が規定する重大事態の件数は公表していない。

 いじめや暴力行為の増加について、県教委は教師が軽微な事案も把握、報告するようになったとして「生徒の実態をより丁寧に見ていることが要因」と説明。一方、「児童の発達の問題や家庭のトラブルなどさまざまな問題が影響している」と分析している。暴力行為は同じ児童生徒が繰り返す傾向があるとして「幼稚園や保育園と連携して幼少期から切れ目のない対応をしたい」としている。

 県は25日、私立学校の調査結果を発表。いじめは前年度と同じ82件、暴力行為は58件(18件増)、不登校の児童生徒は167人(4人減)だった。