核廃絶の思い 英国で講演へ 長崎県被爆者手帳友の会「平和はみんなで守る」

長崎新聞 2025/05/03 [12:05] 公開

渡英を前に意気込みを語る朝長会長(右)ら=長崎市松山町、ヒバクシャ・コミュニティ・センター

渡英を前に意気込みを語る朝長会長(右)ら=長崎市松山町、ヒバクシャ・コミュニティ・センター

大きい写真を見る
長崎県被爆者手帳友の会は2日、世界に被爆体験や核兵器廃絶の思いを伝える同会の「ヒバクシャ・ミライ・プロジェクト」で、被爆者2人と被爆2世1人の計3人が11~19日の日程で渡英すると発表した。ロンドン、ケンブリッジ、エディンバラの3都市で講演する。
 同プロジェクトでの海外渡航は2023年の米国訪問に続き2回目。
 現地の大学などで、被爆者で医師の朝長万左男会長(81)と本村チヨ子さん(86)が長崎原爆の概要や被爆体験などを説明。被爆2世の大瀧知子さん(64)は2世としての活動を振り返る。英国の非営利団体「大和日英基金」主催のイベントでは、朝長会長と現地のジャーナリストが、核兵器がもたらす長期的な健康被害について解説する。
 2日に記者会見した朝長会長は「80年たっても放射線の影響が続く事実を伝える。核廃絶に動くよう訴え、核保有国の人々が核の非人道性について考えていることを知りたい」、本村さんは「平和は当たり前ではなく、みんなで守るものだということを伝えたい」と意気込んだ。
 ロンドンでの講演は、日本時間12日午後8時から「大和日英基金」のユーチューブで視聴できる。