宇久の風力発電計画見直し 国の勧告踏まえ、基数減らし大型化 佐世保

長崎新聞 2025/05/02 [12:30] 公開

長崎県佐世保市宇久島で国内有数規模の風力発電所建設を計画している日本風力開発(東京)は、環境影響評価(アセスメント)準備書に対する国の勧告を踏まえ、風車の基数や配置を見直した新計画を明らかにした。最大出力100メガワットは維持した上で、50基から26基に減らして大型化。今年の本格着工、2028年の運転開始を目指す。

 新計画によると、宇久島と隣の寺島に3・2メガワット(柱の高さ85メートル、羽根の旋回直径103メートル)12基、4・2メガワット(柱の高さ85メートル、羽根の旋回直径117メートル)14基の2種類を設置する。

 同社が14年に示したアセス準備書では、2メガワット(柱の高さ77メートル、羽根の旋回直径83メートル)50基を設置し、16年に運転開始する想定だった。これに対し経済産業相は15年、騒音や影などによる住民の生活環境や動植物、景観への影響が強く懸念されるとして回避・低減するよう勧告していた。

 3月4日に地元住民説明会を開き、77人が参加した。6月に次段階のアセス評価書を経産省に提出予定という。事業会社は子会社の宇久島風力発電所。佐世保市相浦地区と宇久島、寺島を結ぶ海底ケーブル(総延長約62キロ)は既に敷設が完了した。