警察偽装電話が1458件 実在番号使う詐欺急増

共同通信 2025/03/18 [22:01] 公開

警察庁などが入る合同庁舎

警察庁などが入る合同庁舎

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 警察庁は18日、全国の警察本部や警察署の電話番号を着信画面に偽装表示させる事案が、相談を含めて昨年1月以降1458件確認されたと発表した。こうした偽装表示を使い、警察官をかたって捜査名目などで現金をだまし取る特殊詐欺が急増しており、注意を呼びかけている。

 警察庁によると、警視庁新宿署の偽装表示が最も多く、788件と集中。警察本部では警視庁が171件で最多だった。警察庁や国家公安委員会、関東管区警察局などのケースもあった。電話番号を偽装表示できる海外のアプリが普及しており、被害が拡大しているとみている。

 警察をかたる特殊詐欺は増加傾向で、今年1~2月の発生件数は1039件、被害金額は約106億円(いずれも速報値)だった。愛知県では3月、30代の女性が詐欺の被害に遭った。県警本部の代表番号で警察官をかたる人物から「資金洗浄の容疑者になっている」などと電話があり、誘導された交流サイト(SNS)を通じて「資金調査を行う必要がある」などと言われ、現金250万円を振り込んだという。