佐世保高専「2C藤代」大賞 AIカメラでフグ稚魚判別 広域都市圏のビジネスプランコンテスト

2024/01/28 [12:00] 公開

大賞に選ばれた「2C藤代」(前列中央)や出場者=佐世保市三浦町、アルカスSASEBO(佐世保市提供)

 佐世保市を中心とする広域都市圏の経済活性化を目的とした「第5回西九州させぼ広域都市圏ビジネスプランコンテスト(START UP 99)」の最終審査会が20日、同市のアルカスSASEBOであった。大賞には、佐世保工業高等専門学校(佐世保高専)の物質工学科2年、近藤沙妃さん(16)と神代夏凜さん(17)のチーム「2C藤代」が選ばれた。
 産官学でつくる実行委主催。「一般」「学生」「スタートアップ・チャレンジ」の3部門に計49件の応募があった。学生の部の10件が書類審査を通過し、提案者が最終審査のプレゼンテーションに臨んだ。
 「2C藤代」のプランは「AIカメラを用いたフグの稚魚の判別~AIカメラ『発見!おしらすくん』」。シラスに混入したフグの稚魚を発見するため、約3カ月かけて角度や大きさを変えた稚魚の写真300~400枚をAIに学習させ、精度を高めた。
 着想のきっかけは、神代さんが見たニュース。稚魚が混じったままシラスを販売してしまうと、販売元が自主回収するなど損失が大きいことに問題意識を持った。市によると、課題に対する解決策を提供している点が評価されたという。神代さんは「写真を集めるのが大変だったが、評価してもらってうれしい」と話した。