長崎県の発展寄与 3氏に長崎新聞文化章を贈呈

2023/11/29 [10:30] 公開

長崎新聞文化章を受章した(左から)山内氏、土岐氏、田中氏=長崎市、長崎新聞文化ホール・アストピア

 各分野で長崎県の発展に寄与した人を顕彰する2023年度「長崎新聞文化章」の贈呈式が28日、長崎市茂里町の長崎新聞文化ホール・アストピアであった。受章者は県立大地域連携センター特任教授の田中一成氏(68)=産業・科学部門=、県身体障害者福祉協会連合会長の土岐達志氏(75)=平和・福祉部門=、元壱岐「島の科学」研究会会長の山内正志氏(86)=文化・教育部門=の3氏。
 田中氏は長崎市在住。本県の活性化のため、県産の農林水産物の効能を研究してきた。開発した機能性表示食品の市場価値を高め、生産者の所得向上や産業振興に貢献。市民向け講座を通じ、健康寿命延伸にも取り組む。
 五島市の土岐氏は障害者の福祉と社会参加を推進。「障害のある人もない人も共に生きる平和な長崎県づくり条例」制定に尽力した。県障害者スポーツ協会長としても、精力的に活動する。
 壱岐市の山内氏は、公立中で理科を教える傍ら、今年3月で60年間の活動を終えた壱岐「島の科学」研究会の会員として壱岐の植物や鉱物を採集。現在は市立一支国博物館の講座などで講師を務め、科学の楽しさを広めている。
 贈呈式で長崎新聞社の徳永英彦社長は「それぞれの分野で地道に、信念を持って活動を続けてこられた3名を(文化章に)新たに迎えられ、喜ばしい」とたたえ、表彰状を手渡した。
 1955年の創設以来、受章者は219人になった。