平和訴え長崎で「市民大行進」 国連軍縮週間に合わせ約1000人参加

2023/10/29 [12:10] 公開

平和公園を出発する「市民大行進」の参加者=長崎市松山町

 国連軍縮週間(10月24~30日)に合わせ、原爆犠牲者を悼み、世界平和を訴える「市民大行進」が28日、長崎市内であり、市民ら約千人が参加した。
 市内の被爆者団体や自治会などでつくる世界平和祈念行事実行委が主催。今年は4年ぶりに人数制限を設けず実施した。実行委会長の鈴木史朗市長は出発式で「厳しい国際情勢の中、長崎は粘り強く平和の尊さを訴えてきた。心を一つにして行進したい」とあいさつ。参加者は平和を願う標語を記したゼッケンを着用したり、ハトの形の風船を手にしたりして、平和公園から爆心地公園までを2コースに分かれ練り歩いた。
 行進後の集会では全員で黙とうした後、風船を空に放ち、世界平和への決意を新たにした。市立西浦上中3年の迫田耀子さん(15)、口石健太さん(14)は「過去の歴史に学び、威嚇や暴力でなく対話によって高め合う社会を目指して、自ら考え、行動する」とする宣言文を読み上げた。
 長崎原爆資料館前の階段下広場では同日、「市民のつどい」(長崎平和推進協会主催)があり、原爆に関する写真パネル展示やミニコンサートなどで平和へのメッセージを発信した。