約100年前、国内有数の外国人避暑地だった雲仙では、外国人が屋外にテント(天幕)を張って優雅に食事を楽しんでいた。この歴史を踏まえ、雲仙観光局は島原半島の豊かな食材を使って雲仙市内のシェフたちが野外で料理を提供する団体向け観光コンテンツ「天幕レストラン」を始める。12月に予約開始予定。
インバウンドの本格的な回復を図るため、観光庁が支援する観光再始動事業の一環。
雲仙福田屋の草野玲総料理長をはじめとするシェフやパティシエによる豪華なフルコースが満喫できる。島原半島の歴史や文化、人々の生活などを地元のガイドが英語にも対応して説明。同市南串山町の京泊漁港から国崎半島自然公園へ漁船で移動するクルージングも楽しめる。富裕層や結婚披露宴などをイメージ。料金は14人までで100万円以上を想定している。
天幕レストランの体験会は11日、同公園であり、市内外の観光関係者ら14人が参加。園内の砂浜に張られた大型テントの下で、島原産子羊の炭火焼きや種採り野菜の天ぷら、地元の緑茶を使ったジンなどを味わった。
同局の瀬戸正志統括事業部長は「避暑地時代に思いをはせ、火山の恵みや島原半島の農水産業、料理人ら職人の技も感じてほしい」と話した。
島原半島の食を優雅に 雲仙・南串山で天幕レストラン 12月に予約開始
長崎新聞 2023/10/20 [12:00] 公開