特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」第9日は15日、鹿児島県内各地で17競技が行われ、長崎県勢は相撲成年が9大会連続入賞となる3位と健闘した。バドミントン少年女子も準々決勝で佐賀を倒して4年ぶりに4強入り。準決勝で山口に敗れたため、3位決定戦へ回った。
アーチェリー勢は2種別で入賞。成年男子が5位、少年男子が8位に入った。陸上勢は成年男子400メートル障害の尾﨑雄祐(ピースAC)が6位でゴールして2年連続入賞。成・少年共通400メートルリレーは男女そろって準決勝に進んだ。重量挙げ少年男子81キロ級の山口海(諫早農高)はスナッチ6位、ジャーク8位の2種目入賞を果たした。
15日終了時点で東京の2年連続17度目となる男女総合優勝(天皇杯獲得)が確定。昨年の栃木に続き、開催県の鹿児島の総合優勝はならなかった。東京の女子総合優勝(皇后杯獲得)も決まった。長崎の天皇杯順位は39位で、昨年の45位に続いて40位台となる可能性も出てきた。
第10日は16日、各地で14競技を実施する。
◎岸本中心にチーム成長
14日に強豪埼玉を倒した勢いを持続させた。諫早商高単独のバドミントン少年女子が、準々決勝で佐賀を2-0で下して4年ぶりに4強入り。準決勝はインターハイ3連覇中の柳井商工高単独の山口に敗れたが、西山監督(諫早商高教)は「中学まで特に実績もない生徒たちが、ここまで勝ち上がって戦っているのがうれしい」と教え子たちの成長に目を細めた。
今季はインターハイで9年ぶりに8強進出。下級生主体のチームを、3年生で唯一メンバー入りしてきた岸本が引っ張ってきた。「自分が崩れたらいけない」「負けたら流れが悪くなる」。岸本は重圧を背負いながらも、懸命に頑張ってきた。
その姿勢は後輩たちのお手本になった。主力に成長した2年生の西田は「苦しい場面で声をかけてくれる。勝負をさせてくれる」、同じく2年生の根波も「下級生からしたら目指すべき大きな存在」。2人は先輩に絶大な信頼を置いている。
迎えた佐賀との準々決勝。試合が始まる1時間前まで、14日の3回戦までいま一歩だったレシーブの修正を繰り返した。この勝負への執着心が結果となって表れた。ダブルスの岸本・西田組が粘ってシャトルを拾い続けた。要所でスマッシュをたたき込み、佐賀のエースペアを倒した。「直前でいつもの2人に戻った」(西山監督)。岸本を中心に結束して進化するチームをたたえた。
16日は大阪との3位決定戦に臨む。高校生活最後の試合となる岸本は「笑って終わりたい。後輩たちにいい結果を残してあげたい」。勝てば少年女子として23年ぶりの3位入賞だ。