来年8月、長崎に開発拠点 リコーITソリューションズ IT技術者中心に4年で51人雇用へ

長崎新聞 2023/03/28 [11:40] 公開

 事務機器大手リコー(東京)のグループ会社、リコーITソリューションズ(横浜市)は27日、長崎市内への立地を決定したと発表した。2024年8月に開発拠点「長崎事業所(仮称)」を設ける予定。IT技術者を中心に毎年10人ほど採用し、開設から4年間で51人を雇用する計画。
 同社はリコーのオフィス製品の組み込みソフトウエアの開発などを手がける。22年3月期の売上高は173億4500万円。1982年設立で、従業員数は945人(22年4月1日現在)。主な拠点は本社をはじめ北海道北見、札幌、秋田、金沢、鳥取、鹿児島がある。
 同社は県産業振興財団の誘致活動を受けて長崎市への立地を検討。同財団によると、全国的にIT技術者不足が深刻化する中、首都圏に比べると地方は優秀な人材を確保しやすい。本県は長崎大や県立大に情報系の学部ができ、佐世保高専にもIT人材が多いが、県外への流出が目立つという。
 同社経営企画本部によると、IT人材の育成に力を入れている点が本県進出の決め手となった。県内の優秀な新卒者を積極的に採用する方針。クラウド上でのデジタルサービスを中心に開発する予定。同じリコーのグループ会社、リコージャパンの長崎支社とも連携を図る。