石垣生かしたまちづくりを NPOが五島でシンポ

2023/02/24 [11:40] 公開

伝統的な建物の活用事例について語る椎原教授=五島市池田町、福江文化会館

 福江城跡がある長崎県五島市で19日、シンポジウム「石垣を生かしたまちづくり」があり、専門家が歴史ある建物や文化を守り、活用する大切さを指摘した。
 同市のNPO法人BaRaKa(バラカ)が、町並みや環境の保全によるまちづくりについて理解を深めようと開いた。
 国学院大の椎原晶子教授は、東京都台東区にある明治期や大正期の伝統的な建物を芸術活動の拠点などに活用した事例を報告。開発に頼らず、地元住民が「静かで住みやすい」と語っていた町並みを残して人々の交流が生まれたとして「見過ごされてきたものを受け継いだ。町の良いところを見つめ直す視点が重要」と述べた。
 同市の郷土史家、中村眞由美さんは福江城や近くの武家屋敷の歴史、福岡教育大講師で石彫家の坂本浩人さんは石垣と環境保全について語った。