長崎県は全国平均下回る 2024年度 全国学力テスト 用語理解に課題

長崎新聞 2024/07/30 [10:35] 公開

全国学力テストの平均正答率

全国学力テストの平均正答率

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文部科学省が29日に公表した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果によると、長崎県内公立校の平均正答率は小6国語・算数、中3国語・数学の全4教科で全国平均を0・7~3・5ポイント下回った。
 全国学力テストは4月に実施。県内の公立は計468校から小6が1万394人、中3が9839人参加した。
 本県の正答率は小6が国語67%(全国平均67・7%)、算数62%(同63・4%)、中3は国語56%(同58・1%)、数学49%(同52・5%)。小6の2教科は全国平均との差が昨年より縮まり、県教委は「少しずつ改善が進んでいると捉えている」とした。
 全国平均を3・5ポイント下回った中3数学は昨年同様、「用語の意味を正しく理解する」で課題がみられた。県教委は「授業で獲得した知識や技能が自分のものとして使えるようになるまで、学習を通して十分に定着が図られていない」と分析した。
 市町別では西彼長与、時津両町が全教科で全国平均を上回った。
 一方、学習状況調査では「授業以外に1時間以上(中学校は2時間以上)の学習をしている(平日)」と答えた割合が全国と比べ、小6は0・3ポイント、中3は8・9ポイント下回った。「人の役に立つ人間になりたい」「いじめはどんな理由があってもいけない」などの道徳性は、今年も全国平均を上回った。
 県教委は今回の結果を研修会などを通して教員の授業改善に生かしてもらうほか、児童生徒が学びに向かう力を育てるための方策をまとめた「学びの習慣化メソッド」の活用なども進める。