知事選


■陣営幹部に聞く 知事選

 知事選投票があすに迫った。主な候補者は支持を求めて各地域を回り、最後の追い込みをかけている。主な選対の指揮を執る陣営幹部に、終盤の情勢や手応えを聞いた。

◎橋本陣営/渡辺敏勝・新生長崎県民の会事務局長 民主支持層固めを

 新生長崎県民の会の下に民主党県連や連合長崎、社民党県連、県平和運動センターなどがそろい、総合力を発揮できるようになったのはつい最近。体制づくりが遅れた分、まだ橋本候補の顔と名前が十分浸透していない。中村候補に先行されていたが、「金子県政の後継者では長崎を変えられない」と訴え、支持を広げている。全国から国会議員の加勢も受け、ようやく追いついたという感触だ。

 長崎市では優勢だが、北松や島原は厳しい。佐世保や諫早では着実に巻き返している。しかし、まだ民主党支持層を固めきれていない。投票先を決めていない有権者も4割いるとみられ、こうした方々に声を掛けるのを徹底する。5万人の組合員を要する連合長崎も「1人あと2票(獲得)」運動を始めた。全県的に盛り上がりに欠け、目標の34万票を達成するには投票率を上げなければならない。

◎深町陣営/中里研哉・選対長 政策への理解得る

 九州新幹線長崎ルートや石木ダムなど不要不急な大型公共事業の中止を訴え、医療や福祉、教育への転換を一貫して主張してきた。

 特に有権者の反応が良かったのは、新幹線の中止と特別養護老人ホームの建設。事務所には政策を支持する有権者からの電話も多く、一定の理解を得ている。

 政策が有権者の要求と一致している自信はあり、手応えも感じている。また、他候補以上に県政を刷新するための財源が明確で、具体策を示している。これをもっと有権者に浸透させたかったとの思いはある。

 有権者との対話が思うように進められなかったのは反省点。どれだけ対話できるかが勝負で、推薦した民主県政をつくる会の構成団体が一体となって対話する。知名度の低さは否めないが、街頭演説の回数を増やし、訴えていけば支持は広がると思っている。

◎中村陣営/勝本豊・選対事務局長 中盤以降は好反応

 出馬表明が遅く、組織としても出遅れていたので序盤戦はとにかく、候補者の顔と名前を覚えてもらうために県内を走り回った。中盤以降はこれがボディーブローのように効いてきたのか、個人演説会や街頭での反応もよく、組織も締まってきている。

 残りの期間では一人でも多くの人に顔を売り、推薦してもらった企業、団体に再度組織の末端まで集票活動を徹底してもらうよう働き掛ける。自民党も危機感を持って臨んでおり、民主党の「政治とカネ」による“風”もある。こうした中で県民に中村の人柄と政策を訴えていくしかない。

 地域的に考えると、島原半島や県北地域などで大きく引き離したい。その貯金分で厳しい戦いとなっている長崎市周辺をどれだけカバーできるかの勝負になるだろう。最終日は、長崎市周辺をがむしゃらにお願いして回る。

◎押渕陣営/山口司・選対事務局長 女性票拡大手応え

 九州新幹線長崎ルート建設や県庁舎移転・新築をはじめとする大型公共事業の中止で税金の無駄遣いをなくし、雇用や医療、福祉に配分する「命を守る」政策を訴え続けている。また唯一の女性候補として他候補との違いを際立たせるようにしてきた。告示当初と比べて女性や高齢者からの支持は拡大できていると手応えを感じている。

 世論調査では厳しいとの結果だが、有権者の反応は悪くないとの印象を持っている。大票田の長崎市と佐世保市を中心に、まだ投票する候補を決めていない有権者の票を一番多く獲得できるよう最後の追い込みを図る。支援者1人が10人、20人、30人と支持を広げられるようにしたい。

 投票率が高いほど票は伸ばせると予想している。投票日は天気がいい予報なので、投票率が上がり、得票が伸ばせることを期待している。

◎大仁田陣営/山本茂雄・後援会事務所幹事長 若者の浮動票が鍵

 序盤は県北、終盤は県南を軸に活動した。知名度が高いだけに各地域とも有権者の反応がいい。多くの人から声を掛けられ、握手や記念撮影を求められる。手応えは感じているが、どこまで票につながっているのか読めない部分もある。

 政党からの支援はないが、一人一人に政策を訴え、テレビのイメージと違う人柄も知ってもらうことで支持は広がっていると思う。鍵は若者や主婦の浮動票をどこまで取り込めるか。投票率が高いほど勝機は見えてくるはず。支持を求めながら「投票に行こう」と呼び掛け、知事選を盛り上げることを意識してきた。

 基盤は長崎と佐世保。有権者の中には政党の組織選挙に縛られて不満を持つ人も多いはず。そういう票も各地域で集めたい。20日の演説会には、歌手の松山千春さんが応援で長崎市に来てくれる。知事選を盛り上げて投票日を迎えたい。


2010年2月20日長崎新聞掲載