「たぬき絵」で高校野球描く 長崎市の画家、堤けんじさん

2022/05/30 [11:16] 公開

たぬきと高校野球を絡めたユニークな絵を描いた堤さん=長崎市、長崎新聞社

 ボールを投げてバットを振るたぬき、整列して校歌斉唱するたぬき…。「たぬき絵」で知られる長崎市の画家、堤けんじさんの「タヌキ絵で描く長崎高校野球展」が6月14~21日、同市の石丸文行堂で開かれる。県高野連加盟全56校のユニホームを着ているユニークなたぬきの様子を各校ごとに描写。スポーツを絡めた展示会は今回が自身初めてで「各校をイメージしながら描いた。クスッと笑ってもらえたらうれしい」と来場を呼びかけている。
 毎年、時間があれば夏の高校野球観戦にも訪れる堤さん。子どもたちも高校時代は野球部の選手やマネジャーで「スタンドの雰囲気が特に好き」と言う。たぬき絵で野球を描こうと思っていたところ、県営ビッグNスタジアム(長崎市)が今年開場25周年と知って制作を開始。昨年11月から約半年で56校分を1、2枚ずつ完成させた。
 当初は甲子園8強以上の実績がある学校だけと考えていたが「徐々にハマってしまった」。捕手のたぬきが投手のたぬきに歩み寄る姿や、クロスプレー、歓喜するベンチなどのほか、出身校の長崎鶴洋高(旧長崎水産高)は「母校への愛情で」三振している場面にした。
 展示会は他のスポーツの絵や長崎市の歌人、ローズコーンさん(本名・只熊豊子さん)の野球にまつわる短歌なども含めて約100点を展示。開場時間は午前10時半から午後7時。入場無料。7月7日からはビッグNでも展示数を絞って開催予定。
 野球のほかにも、新体操でリボンを振るたぬきや競泳でバタフライをするたぬきなども描いており、来年は「県高総体に合わせて何かできないか」と意欲を示している。