毎月19日、平和学ぶ「いい九の日」 長崎県被爆者手帳友の会 初回は紙芝居披露

2022/04/22 [12:00] 公開

紙芝居を読む三田村さん=長崎市、ヒバクシャ・コミュニティ・センター

 長崎県被爆者手帳友の会(朝長万左男会長)は、毎月19日を「いい九の日」とし、長崎市松山町のヒバクシャ・コミュニティ・センターで被爆証言を聞いたり勉強会を開いたりする企画を始めた。初回の19日は同市の被爆者、三田村静子さん(80)が講師を務め2編の紙芝居を読んだ。
 同会は、平和を願い毎月9日に平和公園の「長崎の鐘」を鳴らしている。これとは別に、日常の平和を楽しみ、市民が原爆に関する基本的なことを学べる場をつくろうと「いい九の日」を企画した。
 ロシアのウクライナ侵攻が続く中、三田村さんは、十数年前に制作したという紙芝居「太平洋戦争から原子爆弾被爆への道」を初めて披露。開戦から広島、長崎への原爆投下までの歴史を振り返り、爆心地付近の防空壕(ごう)で被爆し唯一生き残ったとされる黒川幸子さんの体験を紹介した。
 三田村さんは「戦争の経緯は当時も今もよく似ていると思った。今後も語り継いでいきたい」と話した。