全国高校ラグビー 長崎北陽台快勝 3回戦進出 日川に55―3

2021/12/31 [10:39] 公開

【2回戦、日川―長崎北陽台】前半14分、ドライビングモールで攻め込む長崎北陽台のFW陣=花園ラグビー場

 第101回全国高校ラグビー大会第3日は30日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で2回戦16試合が行われ、長崎県代表でBシードの長崎北陽台は日川(山梨)を55-3で圧倒して、順当に3回戦へ進んだ。長崎北陽台は花園通算30勝。
 長崎北陽台は前半2分にPGで3点を先行されたが、4分にSO大町のトライ(ゴール)で逆転すると、その後もFWが前に出てトライを量産。SH川久保、フランカー末吉、ナンバー8勝矢、WTB亀川で計5トライ(3ゴール)を奪い、前半だけで38-3と大差をつけた。後半はベンチメンバー7人を早い時間帯から次々に投入。3トライ(1ゴール)を追加して、日川の反撃もノートライに抑えた。
 長崎北陽台をはじめ、この日から登場したシード13校はすべて3回戦に進出。九州勢はAシードの東福岡が専大玉名(熊本)を81-0、Bシードの佐賀工も静岡聖光学院を50-7で退けた。
 第4日は来年1月1日、同ラグビー場で3回戦8試合を実施。長崎北陽台は第3グラウンドの第3試合(13時20分)でBシードの御所実(奈良)と対戦する。

■FW陣が前へ 力で圧倒

 51度目出場の伝統校を力でねじ伏せた。FWの推進力、15人のテンポの速いラグビーを存分に披露した長崎北陽台が日川(山梨)を55-3で圧倒。試合前、FWリーダーのナンバー8勝矢が「今までしっかりやってきたという自負がある。FWは絶対に負けない」と言っていた通りに、前に出続けたFW陣が勝利の立役者となった。
 鍛え抜いてきたモールが試合を決めた。7-3で迎えた前半10分、ラインアウトからのモールを押し込んでSH川久保のトライにつなげると、14分には敵陣10メートル付近からドライビングモールで30メートル以上前進。最後はフランカー末吉がインゴールに飛び込んだ。相手の戦意を奪ってしまうような力の差を見せつけた。
 持ち味の組織的なディフェンスも機能した。FWはフランカー永田、ロック亀井、バックスもSO大町、CTB本山、中島らが、強烈なダブルタックルなどで日川の攻撃を寸断。一度もゴールラインを割らせなかった。
 一方で反省点もあった。主将の本山が「バックスの展開がダメ」と振り返ったように、簡単なパスミスなどが目立った。後半はベンチメンバー7人を使ったとはいえ、ここを修正しなければ、これからのハイレベルな戦いを勝ち抜くのは苦しくなるだろう。
 その3回戦の相手は同じBシードの御所実(奈良)。本山は「きょうの試合をしっかり振り返って、次に向けていい準備をしたい」、勝矢も「絶対に引かずに、もっとシンプルに戦う。FWでねじ伏せたい」と次戦へ気持ちを切り替えていた。