厳しい経営状況を逆手に 島原鉄道の「赤字穀菜セット」が人気

2021/08/18 [11:40] 公開

島原半島産の新鮮野菜と米の詰め合わせた「赤字穀菜セット」

 赤字経営の島原鉄道(長崎県島原市)が6月、厳しい経営状況を逆手に取って発売した島原半島産の新鮮野菜と米の詰め合わせが人気だ。その名も「赤字穀菜セット」。地元の青果小売業者と手を組み企画した。
 ニンジンやパプリカ、オクラなど旬の野菜5~7種と米1キロが入る。赤字会社にしか作れないものをと、永井和久社長が考案。ネット上の口コミなどで評判を呼び、1日1セットのペースで売れている。同社オンラインショップで1セット2千円(送料別)。
 同社鉄道事業の年間売り上げは、新型コロナ禍前と比べ3~4割減という。担当者は「巣ごもりで健康を気にする人が増えた。高品質でお値打ちな島原の穀菜をきっかけに島鉄を知ってもらい、乗りに来てほしい」と本業への好影響にも期待。