コロナ、長崎で1人死亡 海自佐世保でクラスター 県内20人感染

2020/12/31 [10:02] 公開

新型コロナウイルス感染者の入院状況(29日午後7時現在)

 長崎市は30日、新型コロナウイルスに感染して入院中だった市内在住の高齢患者1人が29日に死亡したと発表した。県内での新型コロナ感染者の死亡は4人目。市は年齢、性別を公表していない。また、県と長崎、佐世保、壱岐3市は30日、新たに計20人が感染したと発表した。佐世保市の3人は海上自衛官。佐世保地区の海上自衛隊では、これまでに感染が確認されていた2人と合わせ計5人のクラスター(感染者集団)となった。県内の感染者は計631人。
 感染者の内訳は長崎市9人、佐世保市5人、壱岐市5人、諫早市1人。
 佐世保市や防衛省によると、新たに感染した自衛官は艦艇乗組員の20代男性2人と陸上勤務の40代男性。いずれも佐世保地区の部隊に所属。市によると「職場で接触があったと考えられる」という。同省海上幕僚監部は「現時点で任務に支障が出ているとは聞いていない。市などと協力して調査と検査を進め、感染予防に努める」としている。
 クラスターが発生した佐世保市の高齢者福祉施設に入所する80代女性も感染。同施設の感染者は計13人となった。
 長崎市では、クラスターが発生している医療機関とは別の病院の医療従事者1人と入院患者1人が感染。この医療従事者は市内感染者の接触者として21日にPCR検査を受け陰性だったが、28日に倦怠(けんたい)感などが出て29日に陽性が確認された。県外の感染者と接触があった40代男性の海上保安官も感染した。9人のうち1人が中等症で呼吸器症状があるという。他の8人は無症状か軽症。
 壱岐市の5人は30日の検査で陽性が判明した。1人は28日に陽性が確認された九州郵船乗組員の接触者で、他の4人は調査中。県立保健所の管轄だが、壱岐市が「市民に早く知らせるため」として市ホームページで公表した。県は明らかにしていない。同市は1月10日に予定していた成人式の延期を決めた。諫早市では東京から帰省した20代男性の感染が確認された。