波佐見焼の認知度15% 首都圏女性 浸透今ひとつ、三川内焼は4%

2020/12/17 [23:58] 公開

波佐見焼は認知度15%、三川内焼は4%だった

 十八親和銀行系シンクタンクの長崎経済研究所(長崎市)は、首都圏在住女性を対象に陶磁器の意識調査を実施した。波佐見焼(東彼波佐見町)を知っている割合は15%にとどまり、他の産地に比べて浸透ぶりは今ひとつだった。
 東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県の20~60代女性1100人が11月2~3日、ウェブアンケートに答えた。
 認知度は波佐見焼が15%、佐世保市の三川内焼は4%。他に例示した14産地と比較すると、波佐見焼は11位、三川内焼は15位に当たる。トップの伊万里・有田焼(佐賀県)は71%に上り、信楽焼(滋賀県)64%、益子焼(栃木県)63%、九谷焼(石川県)61%-と続いた。
 波佐見焼を購入した経験がある人は8%、三川内焼は2%。
 陶磁器の入手状況も複数回答で尋ねた。ここ1年間で買うか、贈り物として受け取った品目は、マグカップや小皿など小物が上位を占める一方、「入手していない」が6割を超えた。入手先は「雑貨店・セレクトショップ」「百円ショップ」が2割強。購入理由は「気に入った商品を見つけた」が7割に達した。
 新型コロナウイルス流行下での購入方法(興味あるが未購入も含む)を問うと、「店で実物を確かめる」が半数を占めた。以下「電子商取引(EC)サイト(楽天やアマゾンなど)」「展示販売会」「産地を訪問」「窯元や商社の販売サイト」が3割台で続いた。
 同研究所の野邉幸昌主席研究員は「波佐見焼を知らずに使っている人が多いようだ。嗜好(しこう)に合う商品が求められており、通販で選ぶ層が一定いることにも注目したい」と話した。