「シップ・オブ・ザ・イヤー」選出 大島造船所の完全バッテリー駆動船「e‐Oshima」

2020/08/08 [11:35] 公開

シップ・オブ・ザ・イヤー2019に選ばれた「E/V e‐Oshima」=西海市大島町

 日本船舶海洋工学会(東京)が国内で建造された船舶を対象に選ぶ「シップ・オブ・ザ・イヤー2019」に、大島造船所(西海市、平賀英一社長)のバッテリー駆動船「E/V e-Oshima」が選ばれた。
 同社の建造船の受賞は2012年の石炭運搬船「SOYO(双洋)」に続き2度目。「シップ・オブ・ザ・イヤー」は今年で30回目。技術力、デザイン、社会貢献度の高さなどで選考し、応募12隻の中から選ばれた。
 e-Oshima(340トン)は日本初の完全バッテリー駆動のフェリー。全長29メートル、高さ9.6メートル、幅3.8メートルで旅客50人、乗用車8台の搭載可能。
 航行に必要な電力は全てバッテリーから供給される。エンジンがないことから低騒音、低振動に加え、排出ガスを出さないクリーンな航行を実現した。衝突や座礁防止のために自動操船システムも備えている。同社の来賓送迎などで運航している。
 大島造船所は「今後も省エネ技術や次世代の環境技術に積極的に取り組み、将来のeモビリティー社会の実現に貢献していく」とコメントした。