第3水陸機動連隊 大村市が誘致へ 佐世保市も国に要望

2020/07/29 [12:30] 公開

 離島防衛などを主任務とする陸上自衛隊水陸機動団への新編が計画されている「第3水陸機動連隊」について、大村市が竹松駐屯地(富の原1丁目)への誘致に乗り出すことが28日、分かった。同連隊を巡っては佐世保市も誘致を目指している。
 同機動団三つ目となる連隊創設は、国の中期防衛力整備計画に明記。防衛省は新編時期は「検討中」としている。同省によると、同連隊の誘致については、これまでに本県以外に北海道千歳市が名乗りを上げている。
 竹松駐屯地からは昨年度、第7高射特科群の本部や本部管理中隊など約200人が宮古島駐屯地(沖縄県)に移駐。これを受け大村市は、自衛隊施設などの誘致を目指していた。市関係者によると、29日に期成会を立ち上げ、官民挙げて誘致に取り組む方針。近く防衛省へ要望する予定で、「2年くらいの期間を設け、集中的に西部方面隊(熊本市)など各方面にも働き掛けたい」としている。
 一方、相浦駐屯地に第1、第2水陸機動連隊がある佐世保市も21日に九州防衛局に対し、第3水陸機動連隊の誘致を緊急要望。28日の市議会基地対策特別委員会で市が明らかにした。要望書では、基地との共存共生を市政運営の基本としており、地勢的にも好条件として配備が「最適」と求めている。
 同機動団は、沖縄県尖閣諸島などの南西諸島防衛強化を目的に2018年に発足。相浦駐屯地に団本部を置く。大分県の部隊なども含めると隊員は約2400人。国は同機動団を空輸する輸送機オスプレイについて、佐賀空港を最終的な配備候補地にしている。